RUNだむ日記+plus!

還暦過ぎて腰も痛いので、よろよろ走ってます! RUNだむ日記【Returns!】もあります。

札幌八幡宮参拝 往復ロング走

東京マラソンまであと40日ほどになった。今月中はまだ走りこみたいので、今日はロングを走ってきた。3時間走のつもりだったから、1時間半走ったら折り返すといった感じ。実際は信号待ちやコンビニ補給や「目的地」での滞在時間があり、3時間半以上かかったけれど無事に25km走ることができた。雪がなければもっと走れるが仕方がない。雪があるぶん負荷がかかって良いトレーニングになる、という側面もあると信じて黙々走るのだ。

 

今日の歩道の路面コンディションはまずまずだった。先日の「つるつる予報レベル3」に比べればはるかに走りやすい。たいはんが圧雪なので滑ることはほぼない。でこぼこがたしょう気になる程度である。R36を千歳方面に走ったのだが、清田から向こうでは、ところどころではあるがアスファルトも一部露出している。

 

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今日の歩道

 

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コンビニ補給は豆大福。

 

自宅から12.5km、今日の目的地は札幌八幡宮(住所は北広島市輪厚だけど)である。菅原道真公を祀った神社(立像は全国に三体しかないそう)なので、とうぜん学問の神様であり、受験生とその親がたくさんお参りにきておりました。まったく場違いな僕はそそくさとお参りをし(願いごとはひとつだけ、ちなみに東京マラソン完走じゃないよ)、気合いとともにおみくじをさっと引いたのである。

 

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御神籤。

 

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大吉だ。旅行(たびだち)は利益あり、行きて吉。恋愛は積極的にせよ。

帰宅後に写真を撮った。

 

まわりの人々の様子を見ていると、どうも大吉はいなさそうだ。三人できていた学生のうち、二人は中吉と吉だったので微妙によろこんでいた。あと一人は無口だった。女子中学生は両親と来ていて、彼女と母親がおみくじを枝に結んでいた。それが良いみくじなのか良くないみくじなのか分からないけれど、父親は神妙な表情だった。ま、しかしちゃんと神社に参拝したのだし、あとは当日までしっかりとやるべきことをやれば、良い結果が待っていると思うぞ。頑張れ受験生。

 

知らない人々の幸運を願い、僕は神社をあとにした。風はあまりなく天気はまずまずだったので、折り返しの残り12.5kmは気持ちよく走った。合計25km、無事に帰宅した。

スベる話(冬道帰宅ラン)

東京マラソンも近いし(あと44日)、12月は風邪とか仕事とかであまり走れなかったが、1月は無理をしない程度には走りたいと思っている。週の真ん中の今日は帰宅ランをした。

札幌のランナーの外ランは、この時期とうぜんだがほぼ冬道(雪上)ランになる。

 

しかも今日は、このサイトの「つるつる予報」によるとレベル3の非常に滑りやすい路面だった。ちなみにレベル3は最高レベルである。危険このうえないとも言える。職場のラジオで「今日は歩道がたいへん滑りやすくなっている」と話していたので、走る前にネットで検索してみたら上記の「つるつる予報」がヒットしたのである。しかしそれでランを中止する気にはならなかった。冬用の滑りにくいシューズを履いているのだし(といっても滑る)、じゅうぶんに気をつけて走るだけなのだ。とはいえ、帰宅ランコースの短いほう(6.7km)を選んだのは本能かもしれないが。

 

6時に仕事を終えて走り始めたので、帰り道の国道にはけっこう仕事帰りの人が歩いている。歩くだけでも危ないこのつるつる路面を走っているバカがいる、といった目で見られているはずだ。半分は当たってるけど。

 

ところで、ほかのランナーのことは知らないが、僕にとってこのつるつる路面は極端に危険なわけではないと思っている。なぜかというと、いちおうミッドフット走法だからである。走り方には、ドラマ「陸王」でも話題になったこのミッドフット(フラット着地)のほかに、かかと着地、つま先着地があるのだが、この走り方は足裏全体で着地するので、意外と滑りにくいのである。いうまでもなく超スローランだから竹内涼真に間違えられることはない。まあ、僕は夏も冬も同じ走り方なんだけどね。遅いのは同じだし。

 

写真も撮ったので載せておこう。

今日の帰宅ランの7割近くがこんな歩道だった。

 

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この自転車は冬道用の太タイヤでスパイク付き。

軽快に追い越して行きやがりましたが、赤信号で停まったので激写。

 

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このつるつる路面で転んだ人でしょうか。

ランニング中に救急車3台のサイレンを聞いた。

そのうちの1台がこれ。

 

僕自身は無事に帰宅後し、もちろん風呂とビールで癒されたのは言うまでもないよね。ぷしゅ。

元旦だから走り初めしてきた

昨日のうちに、2017年の総括(もちろんランについて)をカンタンにでもいいから書こうと思っていたが、面倒くさくなってしまい、酒を飲みながら紅白歌合戦になだれ込んでしまった。東京から一年ぶりに長男が帰札して、夕方から愉しい時間を過ごしたのもある。

 

もっとも一年を振りかえると、やっぱり昨年もパッとしなかったなあというのが素直な感想なんだけどね。JOG NOTEから昨年の総距離を調べてみるとザクっとなら以下のようになる。

1月/67km 

2月/49km 

3月/71km 

4月/159km 

5月/203km 

6月/156km 

7月/151km 

8月/167km 

9月/204km 

10月/158km 

11月/60km 

12月/60km

トータル1302km

 

2006年(52歳)から記録が残っているのだが、一番少なかったのが2009年の811km。次が一昨年2016年の902kmだ。一番たくさん走ったのが2008年で2038km、この年は自己ベストを連発した。道マラだけはダメだったが、ハーフ(小樽/1:41:38)、30km(釧路湿原2:35:02)、フル(洞爺湖3:55:22)でベストを出した。

ちなみに足し算してみたら、12年間で17761kmだった。平均1480km。昨年はこの平均よりも少なかったことになる。

 

大会は6月の小樽運河ロードレース(2:03:43)、7月の函館マラソン(4:59:09)、10月の金沢マラソン(4:55:49)。どのレースもそれなりの不満に似たものが残ったのだが、完走はしているのだから、まあ良しとしよう。今年もいくつかの大会に参加すると思うけど、無理はせずにベストを尽くそうと考えている。

まずは、さっそく2月25日の東京マラソンだ。12倍以上の倍率をものともせずに当選したのだから、ちゃんと楽しく走ってこよう。

 

ランナー応援ソング | 東京マラソン2018

 

そんなわけで、今日は元旦だから走り初めしてきた。11km。ホントは21km走りたいなと思ってたけど、あまりにも路面コンディションがイマイチだった。歩道の雪は柔らかく、車道を渡る歩道は大半がぐちゃぐちゃで水たまりも。ひどいところでは、シューズが半分水没した。20kmくらい走った疲労感である。

それでも、今年は(今年も)イイ(11km)年にってことで良かったかもしれない。ま、良い(41km)年は無理があるしね。

雨に濡れた金沢マラソン2017(Part 2)

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戦いすんで日が暮れて。

 

翌日は、ゆっくり風呂に入り、ゆっくり朝食をとった。ホテルを出たのは10時ちょっと前だった。せめて9時くらいに出発していれば、この日の悲劇はもう少し小さなものになっていたはずだった。

 

移動は基本、歩きだ。ただしたくさんまわりたいし、時間がもったいないので、ところどころスローだがジョグで移動した。月曜日なので当然ビジネス街では仕事が始まり、日常の時間が戻っている。しかしランナーはちらほらと目立っていた。金沢は歴史的景観や文化の魅力がいっぱいあるので、観光するのも大変である。どういう順序で歩くかは、だいたい考えていたが、なかなか思うようにはいかない。僕のことだから、例によってあちらこちらで道にも迷うし。

 

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尾山神社足軽資料館

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大野庄用水路/武家屋敷通り

とりあえずは兼六園方面へと向かったのだが、効率よくまわりたかったので、そこと金沢城公園は後まわしにした。尾山神社足軽資料館、長町武家屋敷跡、前田利家土佐守資料館、老舗記念館などを先にみることにしたのだ。だが、どこも興味深い見どころがたくさんあり、思ったよりもひどく時間がかかる。

 

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老舗記念館(左下の棒状のものは車麩)/21世紀美術館レアンドロのプール

 

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21世紀美術館・カラー・アクティヴィティ・ハウス/石川県立美術館・国宝「色絵雉香炉」

 

21世紀美術館についた頃は、すでに1時半を過ぎていた。そこからさらに加賀藩筆頭家老・本田家敷地内の苔むした階段を登り、石川県立美術館へと向かう。展示は前田家ゆかりの古美術、油彩、彫刻、日本画、加賀蒔絵・古九谷焼コレクションなど伝統工芸まで、石川ゆかりの美術品が多数展示されており、休憩をまじえないととてもまわりきれない。


だが心配ごとがないわけではなかった。それまでにも写真をたくさん撮って、ツイッターにアップしたり、グーグル道案内を使っていたから、スマホのバッテリーの残量は危険状態だった。それでも美術館の展示を観てからのほうが都合が良かったので、省エネしつつ使用していたのだが、そこを出るとスマホはもう虫の息だった。ソフトバンクショップを検索するのももったいないくらいに。そこを目指して足早にならねばならないほどにも。

 

 しかし、めあてのビルがなかなか見つけられない。ソフトバンクのロゴは薄いグレーなので目立たない。さいきん目も老化が進んでいるのか、薄い色は見にくいのである。はっきりしろ、ソフトバンク! ようやく見つけたら、なんとそこはそれまでに何度も行ったり来たり通っていた場所だったのである。

 

店に駆け込んだときには、すでに残量はまったくのゼロで、画面は真っ暗だった。すぐに充電をお願いした。完全充電する時間はもったいないので、昼飯を食べる間にだけ充電してもらった。昼飯のタイミングをのがしていたからちょうどいい。近くでビールを飲める店を探し、餃子と赤味噌仕立てのあら汁を食べた。スマホがないんだから当然その写真もない。

 

40分程度で店に戻ると、なんとか44%まで充電が済んでいた。しかし、そんな余計なことでも時間を使ってしまったため、初めて金沢に来たら、ふつう一番に行かなければならないメインの兼六園に行けなくなってしまった。金沢城公園にもだ。仕方がないので、そこと同じくらいに行きたかったひがし茶屋街に向かうことにした。早くしないと暗くなる。だがそこからまたしばらく歩きなので、着いた時には残念ながら暗くなってしまっていた。

 

家人に買って来てくれと頼まれていた、きんつばの中田屋はもう閉まっていたし、ほかの店も多くが閉店していた。写真もスマホだから夜はうまく撮れない。これでは、せっかく兼六園をパスした意味がまったくなくなってしまった。こんなことなら、兼六園を見ておけば良かった。金沢といえば兼六園なんだから。

 

金沢行って来たの? いーなー、兼六園どうだった? え、行かなかったの? なんで? ……最低だ。

 

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居酒屋・ばんばん/帰路飛行機からの景色

 

がっくりと意気消沈した僕はホテル方向へ戻ることにした。どこかで夕飯を食べねばならない。トホトホと徒歩で金沢駅方面へ歩いた。途中、目に入った「ばんばん」という居酒屋に入り、カウンターの角に座った。地酒・天狗舞とカンパチの塩焼き、ごぼうの塩唐揚げを注文した。いま気づいたが本能的に塩分を補給したかったのだろうか。塩ばかりだ。隣のオヤジがアラフォーの姉ちゃんを口説いている。しつこいのは嫌われるぞと忠告したいが、この夜を一人ですごしている僕に言える台詞ではなかった。そうして金沢の夜は、喧騒をまじえながらも静かに更けてゆくのだった。

 

あとはホテルへ帰るだけ…のはずだったが、おかしいな、気がついたらもう一軒寄っていた。塩おでん(まだ塩分補給している)と地酒・手取川あらばしりが、昨日と今日で疲れたカラダと心にしみる。名前も思い出せない居酒屋をあとにして、ホテルへ戻った僕は大浴場へ向かった。そんなに飲んでるのに大丈夫かオレ。
 
気がつくと朝だった。6時半に起きて風呂と朝食をすませると、もうあまり時間がない。荷物を整理しダンボールに詰め、ホテルから自宅へ送ったあとは、一目散に駅へと走った。何しろリムジンバスの発車までもう時間がないのである。なんでいつもこうなるんだ。汗だくで案内所のお姉さんにバス停場所を確認し、西口3番乗り場へさらに走る。ありゃ、やばい、もうバスがきているではないか! 走る、走る! 

 

僕を最後の乗客として、1分たらずでバスは出発した。良かった。間に合った。日頃から良い行いはしておくものである。ま、それ以前に行動は余裕を持っておくべきだが。

最後部シートの真ん中に着席した僕が、タオルで吹き出すような汗を拭いていると、両窓側のサラリーマンが、なんだこのおっさんはという顔をしている。僕は涼しい顔で脇汗も拭くのだった。
 
定刻どおりに離陸した飛行機は、日本海側に出て海岸線を舐めるように上昇してゆく。3列シートの窓側の席でノートパソコンを開き、このブログの下書きを書いていたら、CAが隣席のテーブルにコーヒーを置いてくれた。2席とも空席だったのだ。いいね。気がきくね。

到着後、新千歳空港で遅い昼食をとってからバスで自宅へ向かった。

 

こうして雨と血と汗にまみれた金沢遠征は終わった。ヘトヘトである。札幌に帰ってから調べてみると、月曜日に金沢市内で歩いた距離は館内等も含めると20km近くあったようだ。フルマラソンの翌日に歩く距離ではないと思うぞ。

おしまい。

雨に濡れた金沢マラソン2017(Part 1)

6月に金沢マラソン2017の当選メールが舞い込んだ。

10月末のこの時期に、休んでる場合ではない仕事があったんだが、ちょっと無理して休みをとった。マラソン翌日の月曜日まで休むことはけっこうあるが、火曜日まで休みを伸ばしたのは初めてだ。ホテルをおさえる際、金沢を訪れることはそうそうないんだから、走ったあとはフツーに観光客として街歩きしてもいいんじゃないか? 月曜日に帰ると何も観光できないよ? 金沢グルメも地酒も堪能できないぞ?  茶屋街や美術館に行くのも無理? 金沢の女(ひと)と仲良くなる時間だって足りないじゃないか? と、5分くらい悩んで、後泊2日を追加したのだった。ホテルと飛行機をとってしまえば、仕事は先延ばしと前倒しで乗り切るしかない。

 

というわけで、10月28日土曜日、道民だけど新千歳空港弟子屈ラーメンを食べた僕は、定刻どおり機上の人となった。数日前から金沢の天気予報は見ていたが、チェックするたびに天気が悪くなっていた。千歳は曇りだったが、雲の上は良い天気。当たり前だが。座席はちょうど翼の上だったから文字どおり鳥になったような気分だ。そんなに大きな翼ではないので、眺めもいい。
 
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新千歳空港弟子屈ラーメン/機上の眺め
 
読みかけの吉田修一「怒り」を少し読んだあと、機内誌を開くとそこにも吉田のエッセイが載っていた。若い頃に諸経費込みで20万円のボロ車を箱根で廃車にした話だった。僕が初めて買った車はさらにもっとボロで、友人経由で5万円で買ったモノだったが、半年で廃車になったことを思い出した。
 
小松空港が近づくと翼の一部が開いたり閉じたりしてパタパタと働き始めた。
海が見える。田圃が広がる。街が近づいてくる。が、しかし。雨だ。暗い。前途多難の前ぶれか。翼は目一杯、制御をかけて飛行機を無事に着陸させた。今日の操縦士も腕はいいようだ。
 
人生初小松空港である。リムジンバスに乗ると最前列が優先席だった。当然遠慮して後方の相席にしたのだが、あとから来て、満席で補助席に座っていた若者二人が出発の際、運転手に促されてその優先席に座りやがった。ま、仕方がないか。
北陸自動車道日本海沿いを快適に走る。パーキングエリアの松任海浜公園は見晴らしが良さそうだが、天気の良い日に来たかったな。
 
夕方5時頃ツイッターを見ると、某女子が出場予定の横浜マラソンが、なんと台風22号の影響で中止になったと嘆きのツイート。さぞかし悔しかっただろう。僕の金沢マラソンは大丈夫なのだろうか?
 
 
50分ほどで金沢駅に着いた。駅隣接の受付、石川県立音楽堂交流ホールでゼッケンやTシャツを受け取り、ブースを冷やかしながら、試食やゴール記念撮影などで遊ぶ。台湾人のマラソンツアーランナーがたっくさん来ていた。その後、夕食場所を探してうろうろ。けっきょく金沢カレー総本山のゴーゴーカレーでカツカレーを食べた。キャベツの千切りがたっぷり添えてあってボリュームもあり、もちろん旨い。
 
初日の宿、ホテルエコノ東金沢(そこそこ遠い)へのバスに乗ろうと思ったら、行ったばかりでしばらく待つことになった。晴れてりゃ歩いてもいいんだが、荷物もそれなりに重いから駅中の座れるところで本を読んで40分時間をつぶした。
マラソンの案内パンフに市内の銭湯無料券が付いていたので、天気が良ければホテルにチェックイン後、近くの「梅の湯」に行こうと考えていたが、時間がなくなったのでやめた。狭いけどホテルの部屋の風呂で我慢することにした。ゼッケンをつけたり、明日の朝の準備をしていると、あっという間に11時を過ぎてしまう。いつもは10時頃が僕の就寝時間なんだけど。
 
翌朝はアラームを5時過ぎにセットしていたが、その前に目が覚めた。隣の部屋の人が朝風呂に入ろうとしているようだ。今日はずっと雨に濡れるから、せめてカラダを温めておこうかと考えて、自分も真似して入ることにした。
 
7時9分のバスに乗るのだが、朝食後ホテルを出たのは7時4分だった。バス停はホテルから数分。つまりちょっとは走ったほうが良さそうだ。霧雨程度だしウォーミングアップだと思えば問題ないが。しかしバス停の少し前で、バスは僕を追い越していった。あわわ、あわてて追いかけたが、幸いバス停には、ほぼランナーがなんと30人くらい並んでいて助かった。だが、ほっとしたのもつかの間。どうしたんだ。先に乗った方たちがゾロゾロ降りてくる。どうも行先が違う別のバスだったようで、まもなく到着した次のバスに全員乗りこんだ。
 
ところが市街は渋滞だった。一つ前で降りた方がいいと運転手が親切にいうので、ほとんどのランナーはそこで降り、ぞろぞろと歩いて会場を目指したのだった。
 
スタート会場は兼六園近くの石川四高記念公園である。何かあっては困るので一本早めのバスにしたものの、これと言ってやることがない。ゼッケンも前夜つけてあるし、着替えもすんでいる。トイレもホテルでしてきた。雨なのでストレッチもウォーミングアップもほとんどやる気がしない。知り合いがいないので話をすることもない。テントや建物の庇はすでにランナーでいっぱいだ。雨具をかぶり、手荷物を預けてぼーっと整列時間を待った。
 
スタートのブロックはAからKまであり、僕はFだった。目の前にパワースーツのようなウェアを着たランナーがいたので話を聞いたら、昨夜その仮装の準備で寝るのが遅くなってしまったと言う。天気が良ければランプを点けることもできるそうで残念そうにしていた。僕もその光る奴を見たかった。
 
この大会には、ペースランナーが3時間からなんと15分刻みで、なんと6時間まで設定されている。風船を付けているので割と見つけやすい。号砲が鳴ってからスタートラインを越えるまで7分半かかった。その後もしばらく渋滞が続くが仕方がない。ウォーミングアップしてないからちょうどいいかもしれないが。
 
コースは、スタート直後に金沢城公園と兼六園の間をとおり、歴史的景観を抜けて市中心街へ向かう。沿道の応援がすごい。勇壮な和太鼓、着物姿の綺麗なお姉さん、神輿、ブラスバンドよさこいソーラン、玉すだれ、チアリーディング、ほくりくアイドル部、数十もの少年野球、ミニバス少年団。
 
それらに加えて地元企業と一般の声援がフィニッシュまでほぼ途切れない。給食も和菓子や金沢カレー、スイーツなど地元色が豊富。僕が食べたのは能登の練り物とバナナだけだけど、どんだけおもてなししてくれているのやら。
北部の田園地帯から西部の新都心を駆け抜けるまで切れ目なく延々と応援してくれる。これが晴れていればもっと楽しいのになあとは思うものの仕方がない。雨はやんでいる時間も少しあったが、ほぼ降り続けた。
 
僕のランのほうについては、相変わらず今回もパッとしないものだった。30kmくらいまではキロ6分から6分半だったが、終盤はみるみるペースが落ちていった。
途中かかとが擦れて痛くなってきたのもある。ソックスのその部分がよれてるのかなと思い立ち止まって直そうとしたら真っ赤に染まっていた。シューズが真っ赤なので色落ちしたのかとも考えたが、それにしては赤いのはかかとだけだ。これはつまりわかりやすく言うと靴擦れというやつだ。とくに左がひどいが、両かかとともにやられていた。このシューズでは32kmのランを2回やっていたので大丈夫だと思っていたが、雨だとそうではなかったようだ。
 
沿道のおばさんたちが「あれー、大丈夫?」と心配してくれた。大丈夫ではないが、ここでやめるわけにもいかん。僕はまた走り出したが、4時間45分ペースランナーにも抜かれた。なんとか、せめてこの夏の函館マラソン(ネットタイム4時間59分)のタイムくらいはクリアしたいと粘った。
 
フィニッシュタイムは5時間3分14秒、ネットタイムは4時間55分49秒だったので、函館よりもちょっとだけだが良かった。
ゴール後は大判タオルをかけてもらい、お味噌などいくつかの景品と完走証を受け取った。着替えを済ませ、シャトルバスで金沢駅まで送ってもらう。
 

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痛々しいかかとの血/ま、完走したからいいかというゴール写真

 
日曜と月曜のホテルは、金沢駅前のルートインホテルなので歩いて数分だ。4時からサッカーの試合(コンサドーレvsアントラーズ)がテレビで入るので、さっと風呂を浴びた。残念ながら先制され、同点までは追いついたが、けっきょく負けてしまった。
 
夕飯は日本酒を飲みながら金沢らしいものをと、雨だけどふらふらと街へ出てGOENという居酒屋に入った。刺身で地酒をいただく。店の方とマラソンや北海道観光、函館の話で盛り上がり、締めの鯖へしこ茶漬けを食べてホテルへ戻った。体はクタクタだったし眠たかったが、風呂に浸かってからベッドに入り、マラソンの反省をする間もなく気を失った。(たぶん、続く)

旅のラン 糠平温泉街 プラス上士幌

昨日、今日と仕事で道東だった。出張先から仕事の合間に美味しそうな写真をツイートしたり、景色のいい写真をアップしたりすると、誰も仕事だとは思ってくれない。しかーし、ちゃんと仕事はしている。

 

それはともかく、昨夜の宿は糠平温泉だった。すべて源泉かけながしの温泉というありがたい温泉街である。

僕は出張先で可能な限りランをするので走れる準備はしてくる。もちろん今回も。

 

そんなわけで、今朝は温泉街をうろうろと走った。なんでうろうろランになったかというと、昨日ホテルに向かう国道のクマ出没看板を何度も見かけたからだ。ホテルの方も、クマはいてあたりまえみたいなことを平気に言うのである。ヘタに朝からタリラリラーンと脇見しながら走っていて、クマさんおはよー♪ なんてシャレにならないので自重したのである。怯んだともいうが。

 

温泉街内なら、絶対安全とまでは言えないものの比較的安心である。明け方まで雨が降っていて、走れるかどうか微妙だったけれど、5時過ぎに窓を覗くと、道路は濡れているがなんとか走れそう。温泉街ランなら雨が降ってきても宿にはすぐ戻れる。

 

たくさんのホテルや公園、散歩道、資料館などのあいだをグルグルとうろうろをしながら、約5kmだったが走れた。なにしろ来月末には金沢マラソン(フル)を走るのだ。べつに自己ベスト的なものを狙っているわけではないけど、ある適度は余裕がほしい。愉しんで走りたいのだ。だから今月は走り込み月間として、200kmをめざしている。機会があるなら距離を積み重ねたいのである。

 

うろうろランしていると、とあるホテルの前で写真を撮ろうとしている年配のご夫婦がいた。撮りましょうかと声をかけると、遠慮しながらも、じゃあとお願いされたので、笑顔をプリーズしながら何枚かシャッターを切った。人に親切にしておくといいことがあるかもしれない。金沢で自己ベストが出… 、ごほんっ。

 

出発時間は決まっていたので4.9kmしか走れなかったが、宿に戻り汗と煩悩を流したのは言うまでもない。

 

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日中はちゃんと仕事した。観光だろ? と疑われているが。

 

 

上士幌町キャラクターほろんちゃんの熱気球 

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                                                         ↑ドリームドルチェ 北海道イチゴと純バニラ

 

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三国峠のレストランで食べたボリューミーなカツカレーとパンダのカフェラテ。

絵柄はたくさんあるみたい。

 

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ちゃんと鍵を借りました。でも、クマ危険がリアルに危ない!

 

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じゃーん、タウシュベツ橋梁。晴れました。

 

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というわけで仕事を終えた。無事、ぷしゅタイムでおしまい。

札沼線 温泉スタンプラリーラン

ぼくの会社では、今までお盆休みというものをちゃんと設定せずに、一人ひとりが休めるときに休むというスタンスでいたのだが、今年は会社として14日と15を休みとした。つまり11日の山の日からの5連休としたわけである。

昨日まで家の用事なども含めバタバタしていたのだけど、今日は完全フリー。

というわけで、ロング走をすることにした。昨夜までは、久しぶりに自宅から長沼温泉まで走ってバスで帰ってくる「ながぬま温泉ラン」にしようかなと思っていたが、気が変わり、先日北海道新聞の記事にあった「札沼線温泉スタンプラリー」のどこかに行こうと今朝決めた。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/124343

ただし、自宅からだと距離が長すぎるので、地下鉄栄町駅からのスタートとし、JR石狩金沢駅近くの「ふくろふ乃湯」をめざすことにした。

10時前の地下鉄に乗り、栄町駅から出発した。今回はグーグルマップのナビ機能を使い、石狩金沢駅までを入力し、なんと「徒歩」を選択。5時間15分かかるらしい。どんなコースを選択してくれるのかワクワクしながらのんびり走った。はじめは商業施設などもある道路を通っていたのだけど、案内どおりに真面目についていくと、だんだん住宅街にどんどん入っていき、小さな川の雑草ぼうぼうの堤防などを走ることに。どういう設定になっているのやら、とんでもないところを案内される。

 

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当別バイパスまで行くと、ようやくふつうに走れるようになった。ロイズあいの里公園店、この秋オープン予定の「道の駅とうべつ」工事現場などを横目にひたすら石狩金沢駅を目指す。

 

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天気予報は一日中くもりマークだったが、思いのほか天気は良い。24℃まで上がったようだ。風もほどほど。しかし熱中症にならぬよう水分補給に気をつけながら黙々と走った。ゆっくりだけど。

「開拓ふくろふ乃湯」は、食事することができないし、近くに店もない。ノルトエッセンというパン屋さんは少し離れたところにあるようだが、湯上りのビールぷはっ!には合わないなと思っていたので、数キロ前のコンビニで風呂後のおにぎりなどを購入し休憩もとった。

 

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もう少しだと思うと元気が出る。もうちょい、もうちょいと頑張った。踏切を渡って右に曲がり、少し行くと右手に石狩金沢駅、左手に入るとようやく「開拓ふくろふ乃湯」である。着いた。

ん?

 

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着いたんだけど準備中である。飲食店ならランチ営業と夜営業の間に店をクローズすることはあるかもしれないが、温泉や風呂屋では聞いたことがない。おかしいなと思いながら先に進むが、ひと気がまったくない。CLOSEとだけある。イヤな予感がしてくる。しかしたしか今朝見たフェイスブックには臨時休業とは書いてなかったはずなのに。

途方に暮れていると、車が一台やってきた。助手席から年配の女性が降りてきて様子をうかがっている。同じように困惑している様子だ。温泉はやってないということを確認し、声をかけあっているうちに、女性は近くの別の温泉に行くつもりになったようだ。ちょっと期待しつつ目を見ていると「あんたも行くかい?」と言ってくれるではないか。旅は道づれ世は情け? だけど、ぼくは汗まみれ。臭い。女性がいいよいいよと言ってくれたので、車に乗せてもらうことになった。人間やはり日頃から人に親切にしておくものだ。ありがたく乗せてもらうことにした。

 

運転していたのは30代と思われる男性で、女性の孫?のような方だ。汗臭いので助手席の隅に寄って小さくなり「汗臭くてスミマセン」と恐縮していたが、会話はしていた。30kmくらい走ってきたというと、やはりものすごく驚かれた。温泉はさらに遠くなるが「中小屋温泉」に行くことになった。3kmちょっとだ。そこも「札沼線温泉スタンプラリー」に参加している。4温泉全部に行けるかどうかは分からないけど、とりあえずは順序が入れ替わったということにしておく。しかしモンダイは帰りの足だ。温泉の受付で、まずはバスの有無を聞くと「ない」。JR駅は余裕をみて20分あれば歩いていけるという。時刻も確認すると大丈夫だ。安心してゆっくりと入浴できることになった。

 

中小屋温泉は100年以上の歴史がある老舗温泉とのこと。施設や設備は若干古いが、そういうもんだと思っていればモンダイない。キレイで今風の温泉がいいなら、そういうところに行けばいい。受付の女性ははじめはちょっとクールだったが、いろいろと話しているうちに、親切でフレンドリーな方だった。風呂上がりに缶ビールでのんびりしていると、帰りのJRの心配もしてくれ、スタンプラリーの台紙ももらった。車に乗せてくれたお二人が先に帰るときには、あらためてお礼を言った。本当に助かったんです。どうもありがとう。

 

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バッグに入れて5kmくらい走ったのでつぶれたおにぎり。

 

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受付の女性からいただいたスタンプラリーの台紙。うわ可愛い、子どもになった気分と言ったら、それをやってるのは大人だけですよとのこと。そりゃそうかも。

 

 

駅まではのんびりと歩いた。

駅舎は例によって車両を使用したもので、もちろん無人駅だった。列車を待っている間、地元の女性と札沼線廃線の話をした。鉄道の維持存続を訴えて活動をしている方のようで、ぼくも自身の考えを話した。もともと採算の取れない地方の国有鉄道を民間会社に置き換えてしまったことの無責任さを。

到着した列車はとうぜん一両のワンマンだ。運転士は親切だった。乗客は数人いた。ガタン、ゴトン、列車はゆっくりと札幌駅へ向かった。

 

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おまけ。本中小屋駅「旅のノート」から。誰だか分からないから、いいよね?

 

追記/開拓ふくろふ乃湯は、なんと月曜定休だった。スーパー銭湯などに行っていると、温泉は年中無休と脳に刷りこまれていたのだ。完全に情報取集不足だったわけだが、14、15の盆休みは営業してもいいのでは、などと不遜にも思ってしまったのだった。