至福の季節
ことしも至福の季節が訪れようとしている。
雪が溶け春になり、でもまた雪が降り積もり、それをいくつか繰り返し本当の春がやってくる。
僕ら雪国のランナーにとって、心から待ちわびた季節の幕開けだ。
まだ春風の強い日もあるが、気温は上がったり下がったりしながらも徐々に暖かくなってゆく。
冬のあいだ雪道ランのほか室内ランやエアロバイクなどで、少しでも走力・脚力の維持をはかりつつ数カ月を過ごすのだ。
ランナーとしての僕は、これからの2カ月くらいが大好きだ。
できるだけ人の少ない道を、できるだけ走りやすい幅広の道を、できるだけ天気のよい日に、その後に大事な用のない時間にゆっくりと、でもそれなりの速さ(といっても遅い)で、空気や風や新芽や空を感じながら、だけどなにも考えずにできれば20km以上を走るのは至福のひとときである。
そのためには、体の痛みはないほうがいい。膝とか腰とか尻とか踵とか足裏とか、どこにも痛みがないことが一番だが、実際はどこかかしこに多少のダメージを抱えているのがランナーである。僕の場合はいまのところ腰が万全ではない。もちろん致命的な痛みを抱えているぶんには走らないのがいいに決まっているが、そこまでの痛みではない。
というわけで今週も今日21km走ってきた。
いつもとはちょっとだけコースを変えて、向丘通から羊丘通にはいり札幌ドーム裏を経て、ひたすら千歳方面へと走った。
三井アウトレットパークも越えてひたすら走る。大曲工業団地あたりは、倉庫や物流センターがけっこう多いんだと知った。羊丘通を挟んで向こう側は朝日、読売、北海道の各新聞社の建物(工場?)が固まっていたりする。
その先のちょうど10.5km地点で休憩し折り返した。来た道を戻るのでゴールすると21kmなのだ。
じつは往路はほぼ追い風だったので、復路はつまりほぼ向かい風だ。しかしランナー(つまり僕だけど)は、果敢に帰るのであった。その向かい風をも友とし、至福の時間をじっくりと味わい尽くしてゴールしたのである。
ところで今期の参加レースは、決まっているのが小樽運河ロードレースのハーフと函館マラソンのフル。夏は大人しく避暑し、秋にはまた今年も別海を…と思っていたのだが、残念ながらやめることにした。じつは中学時代の友人たちに会うことにしたのだ。なんと47年ぶりなのである。大半の人とは卒業以来会ってない。2年前の還暦時に第一回の同期会を実施していたのだが、僕に相談がなかった(?)ので不参加だった。その第二回がちょうど別海開催日に重なるのである。天秤にかけたら同期会のほうに傾いたというわけだ。半世紀ぶりに近い再会がいくつもあると思うと、ちょっと愉しみな秋の予定ではある。
秋のレースは、また別のなにかを考えてみよう。
ちなみに本日は今年初めて(!)の記事投稿であった。