RUNだむ日記+plus!

還暦過ぎて腰も痛いので、よろよろ走ってます! RUNだむ日記【Returns!】もあります。

熊本城マラソン2019 − だいたい走った

なぜ僕がマラソンを走ろうとすると、こうも体調を崩したり、怪我をしたりするのだろうか。昨年の東京マラソン然り、今回の熊本城マラソンもそうだ。思い返せばこれまでの多くのマラソンでもアクシデントがあった。走る前だったりレース中だったりはするが、いろいろな辛酸を舐めてきた。なんだかんだ言って本当は走りたくないんだろうか。マラソンって辛いし。学校に行きたくない子どもはお腹が痛くなるように。

 

師走の26日に布団を敷こうとして発症したギックリ腰。痛みがほぼ治まり、ウォーキングのようなランを再開したのが年明けの9日だった。そこから数回のランを重ね、たしょうは距離もかせぎつつ、ようやく熊本城マラソンへ向けてコンディションを整えようとしていた大切な時期に再び不幸が襲いかかる。自業自得とはいえ、酔っぱらって布団に倒れこんだ際に左手小指を骨折したのだ。どちらも布団が絡んでいるので、布団の呪いかもしれない。

骨がくっつくのに最低3週間くらいと医者に言われたが、固定治療を施してから数えてマラソン当日は19日目だった。けっきょく治りきることはなかったので、左手は包帯を巻いたまま走ることになった。まあ、目立つのでほかのランナーに対する自衛にはなる。

 

宿泊しているホテルからスタート会場の熊本市役所までは数分なので、すべての準備を整えてから出発する。わずかな荷物を預けてすぐにスタート待機列に並んだ。北海道コンサドーレ札幌のレプリカを着ていたので、すぐ後ろにいた方から「札幌からですか?」と声をかけられ、「僕は長崎からなんです、鈴木武蔵をよろしく」と、しばしサッカーの話題で盛りあがった。例によって関係者のあいさつが続くが、市長の「すっすっーはーはーと頑張って走ってください、私は走りませんが!」には笑わせててもらった。日本のマラソンの父、「いだてん」の金栗四三は熊本出身なのだ。


北海道から来ると熊本はもちろん暖かいのだが、路上で数十分じっと待たされているとこの季節はやっぱり寒い。ようやく号砲が鳴り少しずつ前に進み始めると、壇上には石川さゆりさんやくまモンがいて、スタートを見送ってくれていた。

1500人が走るというファンランの待機列もフルマラソンとは少し離れて並列しているのだが、この見送り声援もけっこうアツくて感動した。おそらくフルには家族や友人が走るのだと思う。くわえて遠方からの参加ランナーへもアツいエールを送ってくれているのに違いない。もちろん沿道の応援もびっくりするほど大きい。

 

前日の受付会場で、フィニッシュタイム予想時間を表示して写真を撮ってくれるサービスがあり、いろいろ事情のある僕は、5時間55分00秒で申告した。なので、速く走ろうという気はまったくない。ひたすら完走のみが目標なのである。かといって、チンタラと走っていたのでもない。いま走れるベストを尽くし、より大会を楽しんで帰ろうと思っていた。これ以上のけがを重ねぬよう注意をしながらである。

 

18kmまではだいたい7分を切るくらい、その後は少しずつペースが落ちていった。予想どおり、予定どおりである。そんなワケでレース中のエピソードはラン以外だけになってしまう。途中の給食はほとんど寄っていった。普通の給食のほか地元産フルーツ、スイーツ、くまモンクッキー、大平燕(タイピーエン)などたくさん食べた。

 

何を着て走るか悩んだ末に、やっぱり札幌から来たよというアピールのため、コンサドーレ札幌の赤黒レプリカユニにしたのだが、怪我をしている左手では沿道の子どもたちとのハイタッチができないので、真ん中寄りを走っていたせいもあり認識率は低かったようだ。とくに前半はそうだ。後半、ランナーがすこしバラけてくると、分かってくれる方が増えてきた。それでも東京に比べると「白い恋人」の認知は少ない。胸のロゴを見て声をかけてくれるものの、それが何かは分かってない方が多い気がする。もちろんそれが北海道の有名な菓子と知っていての声援もあった。そもそも熊本にはロアッソ熊本という地元Jリーグチームがあり、そのユニフォームも赤黒のため、間違える方も多かった。「ロアッソがんばれー、あ、違った」である。しかし、当然だがロアッソを応援しているサポーター(レプリカかグッズを身につけている)は、J1の札幌のユニは分かってくださる。うれしい。

 

f:id:navi1954:20190220052621j:plain

ファンランの列からも大きな声援をいただく

f:id:navi1954:20190220052840j:plain

石川さんは熊本の歌(火の国へ)を歌った縁での応援大使かな

f:id:navi1954:20190220052947j:plain

北と南の赤黒の仲間です

f:id:navi1954:20190220052912j:plain

人の応援してる場合じゃないんだけど

 

沿道の応援が途切れる場所ではカカシがおおぜい応援していた。例によってスタッフ(もちろん女子高生)に写真を撮ってもらったり、ロアッソ熊本サポと交流(熊本で♪We are Sapporo聞けるとは!)したり、太鼓を叩いたり(じいちゃん、ばあちゃんありがとう)しながら楽しく走ったのだった。約6時間も。

 

そういえば、地元テレビ局のHTUだったか、この大会を5時間超も「生中継」していたそうだ。ということは、けっこう遅い市民ランナーまでも映していたんだろうと思う。あとで見ると、ホームページにはフィニッシュの様子も完走タイム別に最終ランナーまでアップされていた。

けっきょくゴールタイムは、5時間55分56秒だった。あと1秒速ければ5が5つ並んだのに残念だ。完走証やメダルのほか、みかんなどいろいろなものをいただいた。荷物を受けとったあとは足を引きずりホテルへ直帰。風呂とストレッチを済ませるとベッドに倒れこんだのだった。おしまい。