RUNだむ日記+plus!

還暦過ぎて腰も痛いので、よろよろ走ってます! RUNだむ日記【Returns!】もあります。

京都マラソン2020 – 雨のなか、みやこ京都を走った

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数日前からの天気予報で、日曜日に雨が降るのはわかっていた。一時なのか時々なのかでずいぶん違うじゃないかと文句を言っていたら、けっきょく京都地方の予報は終日雨に変わってしまった。
 
そうなると遠征の荷物が増える。シューズは濡れるから替えが必要だし、折畳み傘も要る。ゴール後は着替えて徒歩20分超かかるホテルまで戻るから、合羽も用意しなければ。ほかにもちょっとずつバッグに詰めるものが増えた。背負っていくから、つまりけっこう重いのだ。
 
2月15日、自宅を出発する前からこころはどんよりと雨模様だった。
しかし、重くなったぼくの荷物のせいで遅延することもなく、ANA774便は軽快に空を駆け、定刻よりもすこし早く大阪空港に着陸した。
 
京都タワー下のマックで昼食のハンバーガーを買い、宿まで歩きながら食べる。いい歳をしてふだんはこんなお行儀の悪い食事はしないが、スケジュールの都合上やむを得ない。五条の「住亭」にチェックインした後は、バス停を探して南禅寺へ向かった。サスペンスドラマのロケで使われる水路閣など、見どころはたくさんある。土曜日なので観光客は多い。欧米客が目立つのは、新型コロナウィルスの影響で中国からの観光が減っているせいかと思われる。
 

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南禅寺 (クリックすると大きくなるよ/以下同)   水路閣
 
京都マラソン受付の「みやこめっせ」までは徒歩にて15分ほどだ。会場ではイベントなどもたくさん実施されていたが、できるだけ人ごみの中で長時間を過ごしたくはない。記念撮影をしてもらい早めに退散した。
 
今夜の宿は夕飯がないので、歩きがてら見つけたお好み焼きの店で食べた。外人さんがいっぱいいた。記録を狙ってるわけでもないし、制限時間は6時間あるからビールも一杯だけ飲む。明朝のおにぎりなどをコンビニで購入し、今夜の宿「住亭 清水五条」に戻った。昨年3月にオープンしたばかりなので、部屋は新しくキレイ。バスもトイレもピカピカ。和とモダンを追求した宿だ。さっそくツインベッドのひとつにウェア(例によって北海道コンサドーレ札幌・ユニ)を拡げて明日のゼッケンを取りつける。風呂に入ったら「もう寝なきゃ」な時間になっていた。
 
朝、目が覚めて外を見ると予報はみごとに外れカラッと晴れ‥‥ているワケはなく、京の町はしとしと濡れていた。昨夜のうちにほぼまとめていた荷物を背負い、まずは今日明日と泊まるホテルへ徒歩でまっすぐ向かう。フロントにバッグを預けてから阪急本線・河原町駅へ。西京極駅に停まる列車に乗車すると、あとはたくさんいるランナーになんとなくついて行けば、スタート会場にたどり着くことはできた。だが、たとえは悪いが会場はさながら難民キャンプにみえた。じっさいテントもたくさん並んでいるし、傘をさしている人が多いのでいきかいが困難なほどだ。雨の音と騒めきも加わり、たけびしスタジアム京都はカオスと化していた。
 
ぼくは申告記録が遅いので、補助競技場のGブロックだったが、後ろにはKブロックまであったと思う。スタート前には会場にいた全員で、東日本大地震の犠牲者への黙祷をささげた。走れることに感謝しよう。生きて健康でいるからこそのマラソンだ。雨がなんだ。
 
スタートのロスは7分ちょっとだった。念のためコロナウィルス対策でマスクをつけて走ったが10数キロまではつけていた。同じようなマスク姿のランナーはそれなりにたくさんいた。
 
雨だから沿道の応援は少ないんだろうなと思っていたがそんなに少なくはない。むしろ傘をさしての応援が申し訳ないほど大人数が列をなしている。ランナーの家族や関係者もいるだろうが、一般市民やマラソンのおかげで商売にならない店舗の方もきっとたくさんいるに違いない。さらに諸々の応援隊が趣向を凝らしてくれていた。「コンサドーレ頑張れ!」の最初の声援は競技場を出てから割と早かったが、そのあとはなかなか声がかからなかった。やはり参加者が多いし、透明とはいえポンチョを被っているので、赤黒や胸の白い恋人ロゴが分かりにくいのかもしれない。
 

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スタート会場                  仁和寺二王門前
 
光華女子学園前では、制服で並んだ女子高生の黄色い声援で序盤の力をもらった。京都外国語大前ではチアリーディング部のパフォーマンス、仁和寺二王門の階段上からは坊さん集団が横断幕を掲げ手を振ってくれ、祇園甲部の芸妓舞妓さんが正座(!)しての笛や太鼓での応援など京都らしさもうれしい。エイドの給食もバナナ・みかんはもちろん、都こんぶ、京風あんぱん、生八つ橋などを食べた。さらに疲れがたまってからは、紙コップでのたくさんイチゴ、ミニトマトは美味しかった。
中間点を過ぎると「白い恋人さん、がんばって!」「あ、コンサドーレ!」「サッポロだ!」などありがたい声援が増えてきた。もちろんできるだけ声援には応えた。
 
コースには賀茂川の土の河川敷もあるのだが、残念なことに雨の大会でこれはちょっと走りにくい。というか大半は歩いた。硬めの土なのだが、所によってはぐちゃぐちゃになっていた。ヌルっとしているし。記録狙いのランナーはアウトだろう。
 
が、しかし。
その河川敷の橋の下に、サッカーユニフォームの一団がいて「♪ コンサドーレコール」をいただいた。それぞれ応援しているチームのユニを着た7、8人ほどの集団だから、デザインとカラーはバラバラだが、そのぶんカラフル。関西のマラソン大会沿道で「サッカーユニフォーム姿のランナーさんをサッカー的に応援する」という奇特でありがたい企画を実施されているのだ。しかもその中にコンサドーレレプリカを着た方もいてびっくり。これは記念写真を撮らねば! と撮影をお願いすると快諾してくれた。(冒頭の写真/撮影してくれた方ありがとうございました)うれしい。へろへろのランだったが、ここで少し息を吹き返したのは本当だ。大会では、知り合いの応援も見知らぬ方の応援もそれぞれに力をいただける。
昨年は「熊本城マラソン2019」で、ロアッソ熊本サポーターの方にもチャントをいただいたし、お願いして一緒の写真も撮った。マラソンとサッカー応援はなにか通じるものがあるのかもしれない。
 
けっきょくその後も雨は降り続け、そのまま晴れる事はなかった。走っている間はまだいいのだが、ゴール後は体が冷たく寒かった。記録はネットで5時間30分をすこし切るくらいだった。昨年のランナー忘年会のコメントでは4時間半を目標と記したが、年末にまたギックリ腰を発症してしまい、叶わぬ目標となってしまった。
いただいた大判のタオルで頭や体を拭き、みやこめっせ館内で着替えをした。ホテルまで徒歩2km以上あるので、すべて着替えないと風邪をひいてしまう。
よろよろと30分ほど歩いて、ホテル浴場の温泉につかるとようやく生き返った気がした。
 
夜はふらふらと街に出て、ネットで調べて気になっていた「まゝや」で食べた。狭い路地の奥にあり、家族的な雰囲気の店だった。上品に甘い湯葉の卵とじ、油のよさが旨味の串カツ盛り合わせ、どでかいのに趙美味な揚げ出しトマトなどを、ビールとハイボールでいただいた。
そして宿にもどり、疲れ果てたカラダをベッドに投げだすと、すぐにしあわせな眠りについたのだった。
 

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二条城                     京都国立博物館
 
翌日は二条城や知恩院などをみて、帰札する日は京都国立博物館を見学した。どちらもまたぜひ来たいし、ほかにも観たいところはたくさんあったのだが、とても回りきれるものはない。ささっと見学できるわけがないのだ。
京都は二日や三日で観光できる町ではないことが、あらためて、よーく分かってしまった三泊四日の遠征だった。 おしまい。
 

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〈 追記 〉

そういえば、メダルと完走証。伝統工芸である京友禅の柄をプリントしたメダルリボンが素敵です。