RUNだむ日記+plus!

還暦過ぎて腰も痛いので、よろよろ走ってます! RUNだむ日記【Returns!】もあります。

小樽運河ロードレース 2017、走ってきた!

日曜日、北海道らしい爽やかな初夏の小樽を走ってきた。小樽運河ロードレース。数年ぶりにエントリーしたハーフマラソンである。
 
春からはまずまずの距離を走ってきたので、調子が良ければそれなりのタイムになるのではと考えていたのだが、そーんなに甘くはなかった。
結果は2時間3分43秒(キロ5分51秒)だから、キロ6分は切れたものの、前回出場した4年前の1時間51分台にはおよばない。しかもハーフの自己ベストはこの小樽運河ロードレース2008年大会なんだけど、なんと1時間41分38秒だった。いま考えると僕にしては夢のような数字で驚きを隠せない。そんな時代もあったんだな(当時53歳だ)。
 
まあ、しかし。今回ハーフマラソンを走ったのは、2週後の7月2日函館マラソンに向けた調整なのだ。できるだけフィニッシュまで同じペースを心がけて走ってはいたので、ラストスパート的なものはしなかった(できなかった?)。にしても、函館でそれなりの走り(タイムというよりもある程度きちんと走れるかどうか)をするためには、もうちょっと速く、具体的には2時間を切りたかったなというところだが。
もはやハーフにしろフルにしろ自己ベストなど夢物語。僕にとっては走ること自体に意義があるのだから、無理・無茶は無駄なこと。そのうえでベストを尽くして楽しく走るのだ。
 
さて大会のことだ。
自宅を6時過ぎに出発、地下鉄・JRを乗りついで小樽に着いたのが7時40分ころ。もしかして、このJRで50分立ちっぱなしが良くなかったか。ここで脚を使ってしまったのが敗因だったかもしれない(どんだけヤワなのか!)。余裕を持って自宅を出ていれば座席確保はできたと思う。
 
走り始めて10数年経っているので、他のランナーよりは少ないものの出場した大会もそれなりに多くなり、大会の詳細も基本的に重要なところ以外は気にしなくなってきたため、パンフレットや案内もあまり読まない。とにかく受付をしてスタート地点にさえ立って走れば良いと、かなりいい加減である。ホントは良くないんだけど。
会場でも何か分からないことがあれば近くの係員に聞いた方が早い、と思考停止気味の困った年寄り予備軍である。反省したほうがいい。
小樽駅に着いてからも大会参加の方が大勢いるので、みんなの後をついていけばいいと何も考えずに歩いていたら、シャトルバス乗り場の列だった。徒歩で会場に向かうつもりだったが、ま、いいか。そのまま並んで3台目にきたバスに乗った。
 
会場に着いてまずは受付をして参加賞などを受けとる。簡単な着替えとゼッケンの取りつけをする場所を探しつつ、知ったラン友はいないかなと少しうろうろした。誰が参加しているのかはあまり把握してない。あとで知るところによると数人はいたようだ。
適当な場所を確保してゼッケンなどの準備を済ませ、ストレッチやウォーミングアップをしようかと思案していると、中央の方がなにやら騒がしい。近寄ってみると、応援団の演舞のようなものをやっていた。おそらく小樽商科大学だろう。北大との応援合戦を札幌で見たことがある。
いまどきは団長は女子だった。高下駄を履いて果たし状のような巻物をひろげて声高に応援してくれた。かっこいい。
もともとそんなに時間はないのに、そんなものを見物して写真などを撮ってその後トイレに並んでいると、あっという間にスタート時間が迫ってきた。ウォーミングアップどころかストレッチもろくにしていないが仕方ない。荷物を預けてスタート地点に並んだ。
 

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お約束のように、時間が来るといきなり号砲がなり大会は始まった。
レース中のことは、たいへんな出来事もなかったしさほど語ることはない。だが、21.1キロ応援が途切れないことにちょっと感動する。沿道の一般の方の応援はもちろんありがたいが、黄色いTシャツを着たボランティアの高校生の応援は力強かった。コース沿いに間隔をあけて立っている高校生はほぼ全員大きな声で応援してくれる。ぽつんぽつんと、ほぼ一人ずつ立っているのだが、僕がゼイゼイ走っていた(しかも遅い)ので、声をかけやすかったのだろう。とくに女子高生は生まれつきの母性本能があるだろうし、今にも倒れそうで可哀想なおっさんを放ってはおけないのかもしれない。黄色い声援(黄色のTシャツだし)でカラダを起こしてくれるのだ。
 
以前参加したときにはさほど感じなかったが、コースは狭いところが多い。細い歩道を走ったり、折り返しの速いランナーとすれ違う区間も狭い。接触しそうになるし、追い越しにくいところもある。一般道で車を通しながらコースを作っているのでやむを得ないのだが。
 
ペースはほぼ5分40~50秒くらいで走れてはいたが、給水所のある区間は6分を超えていた。もう少しうまく給水できればロスが少ないんだけどな。
個人的に軽快なレースとまでは言えなかったが、大会名にあるように運河沿いや水族館や港など小樽らしい眺めを楽しんで走ることはできたと思う。
気温は最高で23℃まで上がったようだ。風は穏やかだったし、そのぶん暑さも若干感じたが、マラソン日和といっていい爽やかな大会だった。
あっ。いま思い出した。完走後のキノコ汁食べ忘れた!
 

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応援してくれたラン友を駅まで送り、まずはグーグルマップで風呂屋をさがす。20分くらい歩けば神仏湯温泉という風呂があったのでそこへ向かうことにした。しかし着いてみると看板に家族風呂とあるではないか。家族風呂? 聞いてない、そんなこと! 
かといってまた別の風呂屋へ移動するのはかなりツラい。ダメもと、あるいは懇願してでも入れさせてもらおうと中に入ってみると、あっさり「いいですよ~」とのこと。ありがたく開店時間まで十数分、休憩所で待った。
 
番台(受付?)の女性に「ここは初めて?」と聞かれたので、頬を赤く染めながら「はい、ぼく初めてなんです…」とこたえた。フーゾクか?
入浴料は650円。一人で独占しても650円。家族4人で入っても大人は一人650円なのだ。しかも「ジャグジーいれるかい?」と聞かれたので、はいと応えたら浴槽がジャグジーになっていた。
時間がきて入室すると、ソファやマット、鏡、体重計などがある着替えスペースがあった。浴室に入りカラダを洗い、さっそく湯船へ。ジャグジー、いい。気持いい。カラダをのばして、足裏だのふくらはぎだの腿だの尻だの腰だのマッサージ三昧だ。湯温がぬるめなのでいつまでも入っていられる。至福だ。家族風呂を独占だ。大会後、こんなにゼータクな風呂にはいっているのは僕だけではないだろうか。
いちおう1時間が制限タイムである。オーバーしてもいいが、延長料金がかかる。うふ。
 
風呂を出たあとは昼飯だ。ぶらぶらと歩きながら、ジモティが入りそうな店をさがす。かなりうろうろと迷ったが「八珍亭」というラーメンメイン?の食堂にした。店は暗かった。テレビでは吹き替えの海外ドラマが映っていた。ここでも電気をつけてくれた店主にやさしく「ウチは初めてかい?」と聞かれる。やはり「はい…初めてなんです」とうつむきかげんにこたえた。なぜだ。フーゾクか? 
 
「ウチではこれが人気なんだよ」と示してくれたメニューには、ダールらーめんの写真が載っていた。僕は素直なのでそれを注文し、忘れずにビールもたのんだ。ふだんスーパードライなどは飲まないが、ラン後の乾いたノドにはきりりとシミてそれなりに旨い。
ダールらーめんは、小樽のタルとドロッとしたタールにかけて命名されたとか。つまり、あんかけラーメンのようなもので、すこし辛みがある。マスコミなどでも何度か紹介されているようだ。珍しいだけではなくけっこう美味いと思う。ほぼ完食して店をあとにした。
 
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つぎは酒を飲もうと、これもうろうろして入ったのは「食飲処・如月」。
「初めて?」とは聞かれなかったが、初めてなのはバレてる。日本酒を常温で注文し、冷奴や焼きサンマをたのんだ。店主は仕事だけをきっちりしてあとは静かに奥に座っていた。壁際にあるテレビでバラエティみたいな番組を見ながら酒を飲み、静かな店主に感謝して勘定をした。
 
帰りの電車は快速エアポートだった。
なにげなく座った一人席は、降りるときにふと見上げると「年寄りや身体の不自由な方の専用席」のステッカーが貼ってあった。うむ。気がつかなかった。自信を持って「年寄り」とはいえない、とりあえず健康で健全な今年63歳なんだが申し訳ない。